養子を迎えたい方へ

ISSJの養子候補となるお子さんの多くは、乳児院や児童養護施設で生活しています。私たちは、生みの家族に代わり、こうしたお子さんを温かく迎え入れ、愛情をもって育ててくださる養親候補者を求めています。ISSJの養子縁組支援は、家庭を必要としている子どもの福祉を最優先に考えます。私しい家族の誕生を見守りながら、その後の歩みも長期的視点にサポートしていきます。

ISSJが養親の皆さんに求めていること

養子縁組は、子どもに新たな家族のもとで育つ機会をもたらします。しかし、養子となる子どもは、生みの親や家族と別れ、これまでの環境を失うことで、大きな喪失や悲しみを経験しています。ISSJは、こうした子どもの境遇を深く理解し、寄り添いながら安心感を与え、支えていける育ての親を求めています。

  • 子育てに向き合うエネルギーがある
  • 自らの感情の動きを理解し、適切に表現できる
  • 子どものトラウマや愛着障害に向き合える
  • 子どもの深層心理に寄り添える
  • 子どもと一定の心的距離を保てる
  • 子どもを前向きにとらえてほめることができる
  • ユーモアがある
  • 時間の管理ができる
  • 創意工夫ができる
  • 適切な目標設定ができる
  • 子どものアイデンティティ問題に寄り添える
  • 子どものルーツ探しを支援できる
  • ジェンダーや性のテーマに向き合える
  • 癒しの親になる心構えがある
  • 子どもをあるがまま受け入れられる
  • 外部に助けを求め、支援を活用できる

登録の条件

  • 結婚して3年以上が経過していること
  • 経済的に安定していること
  • 不妊治療中でないこと
  • 希望する子どもとの年齢差が45歳以内であること
  • 実子がいる場合は、末子の年齢が1歳以上であること
  • 養子がいる場合は、養子縁組の手続きが終了していること
  • 申請の時点から3年以上は日本国内に在住できること(※)

※2018年に養子縁組あっせん法が成立してから、国際養子縁組は最後の手段とされています。当法人においても、国内委託優先の立場から、子どもを国外に送り出す養子縁組(国外委託)は原則として実施していません。

手続きの流れ

申込から登録まで、平均すると半年~1年程度を要します。詳しい手順や流れについては、オリエンテーションでご案内をしています。

費用について

養親希望者に対する研修に要する費用(第1号手数料)         40,000円
養親希望者に対する養子縁組手続き費用(第3号手数料)       935,000円
合計 975,000円(英語対応の場合は、追加料金有。下記参照)

料金内訳

種別内容明細備考
養親希望者に対する研修に要する費用 (第1号手数料)講義および演習20,000円研修費用は一括でお支払いいただきます。
養育実習20,000円
養育実習中の通訳 (必要な場合)10,000円/日
養親希望者に対する養子縁組手続き費用 (第3号手数料)オリエンテーション5,000円 
初回面接30,000円 
家庭調査100,000円 
委託にかかる費用 (審判申立および委託後支援費用を含む)800,000円
※英語でのサービス利用の場合は、別途100,000円
子どもの委託まで

準拠法

  • 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律 (第九条第一項)
  • 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律施行規則(厚生労働省省令)(第三条)

養子を迎えたら

テリング

養子・養親(養親子)であるという事実を子どもに伝えることを、テリング(telling)または真実告知といいます。出自を知ることは、子どもの権利でもあります。
養子となる子どもには、生みの親や養親がなぜ、養子縁組という選択をしたのか、発達に応じて、わかりやすく説明し、子どもの理解を手助けしてあげましょう。子どもの健やかな育ちを保障するためには、子どもにわかりやすい表現で繰り返し伝えてあげることがとても大切です。

ライフストーリーワーク

養子縁組は、子どもに新たな家族のもとで育つ機会をもたらします。しかし、養子となる子どもは、生みの親や家族と別れ、これまでの環境を失うことで、大きな喪失や悲しみを経験しています。ライフストーリーワークは、子どもがこれまでのできごとを振り返りながら、自分の生い立ちを整理し、過去・現在・未来のつながりを理解できるようにサポートする取り組みです。私たちは、お子さんが安心して自分のルーツを振り返ることができるよう、養親の皆さんといっしょに最適な方法を考えていきます。
また、テリングやライフストーリーワークについて、研修などを通じて養親の皆さんをサポートしています。

これまでの養子縁組事例

年度別委託件数
年度件数
20151
20161
20170
20180
20191
20202
20211
20221
20231
20244(5人*)

※子どもが養親候補者と同居を開始した年度です。この後、縁組成立前養育を経て、特別養子縁組の申立を行います。同居開始から申立を経て審判が下りるまで、1年~2年程度を要します。

ISSJで養子縁組が検討される子どもについて
年齢背景(例
0~9歳若年妊娠
予期せぬ妊娠
複雑な家庭環境(被虐待歴、産みの親の飲酒・薬物・犯罪歴など)
外国籍/無国籍
発達・愛着課題
医療的ケアなど

詳しくは、オリエンテーションで説明をしています。

養親の平均年齢
2015年-2024年度(計12ケース)平均39.8歳
※マッチング時の年齢

グループオリエンテーション

グループオリエンテーションでは、質疑応答の時間を設けています。養子縁組を検討中の方もご参加いただけます。

開催日時
隔月1回、オンライン開催(Zoomミーティングを利用)

日本語 奇数月(1月・3月・5月・7月・9月・11月)の第三火曜日(午前10:30~午前11:30)
英語 偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の第三火曜日(午前10:30~午前11:30)

お申込み方法
お申込みフォームに必要事項をご記入の上、参加費5,000円を納入ください。お支払いを確認した後、担当スタッフがメールでご連絡を差し上げます。

参加費
5,000円

支払い方法
クレジットカード、Paypal、銀行振込

ご不明な点がございましたら、ISSJにメール(issj@issj.org)もしくはお電話(03-5840-5711、月~金の午前10時~午後17時)にてお問合せください。

よくあるご質問

年齢制限はありますか?

養親希望者と養子となる子どもの年齢差は、45歳を目安としています。

共働きでも養親登録はできますか?

共働きのご家庭からのお申込みも受け付けています。ご夫妻が働きながら、子育てをするために、どのように養育計画を立て、どのようなサポートを活用できるのか、家庭調査のなかでお伺いします。

不妊治療をしながら、養親登録はできますか?

不妊治療中の場合は、治療に専念いただくため、申請をお受けしていません。

未婚ですが養親登録はできますか?

未婚者のお申込みも受け付けています。ただし、未婚者の場合は、普通養子縁組となるため、どのようなマッチングが想定され、そのマッチングが子どもの福祉にかなうかどうか、家庭調査のなかで確認をいたします。

養親登録のために里親登録は必要ですか?

里親登録は必須ではありません。もちろん、里親登録されている方のお申込みも可能です。

家庭調査を受けるまでに、どのくらいの期間を要しますか?

お申し込みいただいた方から必要書類の提出を受けて、面談の日程調整を行います。書類の提出までに時間がかかると、家庭調査の実施が遅くなります。

家庭調査が終わると、どうなりますか?

家庭調査の結果を受けて、所内会議を経て養親登録に至ります。登録できない場合もありますので、予めご了承ください。

養親候補者として登録してから、子どもが委託されるまでの期間はどのくらいですか?

養親候補者として登録してから、委託までの待機期間は1年程度です。ただし、委託先は子どものニーズを最優先に選定されるため、登録順に委託が行われるわけではありません。養親登録をしても、必ずしも委託が行われるお約束はできないことをご了承ください。

養子縁組成立数はどのくらいですか。

ISSJの養子縁組件数は多くありません(年度別委託件数参照)。生み親へのカウンセリングや児童調査を丁寧に行いながら、養子縁組を支援しています。