ISSJの養子縁組
養子候補となる子どもたちの多くは、乳児院や児童養護施設に入所をしています。生みの家族のもとで育つことができない子どもを受け入れ、愛情をかけることによって癒しを与えられる養親候補者を求めています。ISSJの養子縁組は、家庭を必要としている子どもの福祉を起点としています。私たちは、新しい家族の幸せのために、長期的視点に立ってサポートします。
求める養親像
養子縁組は、子どもに家庭で育つ機会を与えます。しかし、養子となる子どもは生みの家族と別れ、今まで身を置いていた環境から離れることで、大きな喪失や悲しみを体験します。そのために、養親には傷ついた子どもを受け止め、安心感を与え、癒す力が求められます。子どもを癒すことのできる親になるためには、次のような資質が必要です。
① 子育てに向き合うエネルギーがある
② 感情を自制できる
③ 子どものトラウマや愛着障害に向き合える
④ 子どもの深層心理に寄り添える
⑤ 子どもと一定の心的距離を保てる
⑥ 子どもを前向きにとらえてほめることができる
⑦ ユーモアがある
⑧ 時間管理ができる
⑨ 創意工夫ができる
⑩ 適切な目標設定ができる
⑪ 子どものアイデンティティ問題に寄り添える
⑫ 子どものルーツ探しを支援できる
⑬ ジェンダーや性のテーマに向き合える
⑭ 癒しの親になる心構えがある
⑮ 子どもをあるがまま受け入れられる
⑯ 外部に助けを求め、支援を活用できる
登録の条件
* 結婚して3年以上が経過していること
* 経済的に安定していること
* 不妊治療中でないこと
* 希望する子どもとの年齢差が申請者共に45歳以内であること
* 実子がいる場合は、末子の年齢が1歳以上であること
* 養子がいる場合は、養子縁組の手続きが終了していること
* 申請の時点から3年以上は日本国内に滞在できること(外国籍の方の場合)
手続き(手順)
料金
養親希望者に対する研修に要する費用(第1号手数料) 40,000円
養親希望者に対する養子縁組手続き費用(第3号手数料) 935,000円
合計 975,000円
※2024年4月1日一部料金改定
<料金内訳>
種別 | 内容 | 明細 |
養親希望者に対する研修に要する費用
(第1号手数料) |
講義および演習 | 20,000円 |
養育実習 | 20,000円 | |
養育実習中の通訳
(必要な場合) |
10,000円/日 | |
養親希望者に対する養子縁組手続き費用
(第3号手数料) |
オリエンテーション | 5,000円 |
初回面接 | 30,000円 | |
家庭調査 | 100,000円 | |
委託にかかる費用
(審判申立および委託後支援費用を含む)
|
800,000円 ※英語でのサービス利用の場合、別途100,000円 |
準拠法;
- 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律 (第九条第一項)
- 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に
関する法律施行規則(厚生労働省省令)(第三条)
養子を迎えたら
☆テリング
養子・養親であるという事実を子どもに伝えることを、テリング(telling)または真実告知といいます。自分の出自を知ることは、子どもの権利でもあります。
養子となる子どもには、生み親や養親がなぜ、養子縁組という選択をしたのか、発達年齢に応じてわかりやすく説明し、子どもの理解を手助けしてあげましょう。子どもの健やかな育ちを保障するためには、子どもにわかりやすい表現で真実を繰り返し伝えてあげることがとても大切です。
☆ライフストーリーワーク
子どもは養子となることで家族の一員という安心できる場所を得られますが、一方で、生みの家族と別れ、今まで身を置いていた環境から離れるという喪失と悲しみを経験します。子どもが生を受けてから、現在にいたるまでの流れを振り返るライフストーリーワークでは、子どもが自分の生い立ちを理解し、さらに未来について考えられるように手助けをします。子どもが安心して自分の生い立ちを振り返ることができるように、養親の皆さんといっしょに考えていきます。
ISSJでは、テリングやライフストーリーワークについて、研修等を通じて養親さんをサポートしています。
これまでの養子縁組事例
ISSJは、家庭を必要としている子どもの福祉を起点とし、それぞれの子どもにとって必要な養育が可能な養親希望者とのマッチングを行っています。
年度別委託件数
年度 | 件数 |
2015 | 1 |
2016 | 1 |
2017 | 0 |
2018 | 0 |
2019 | 1 |
2020 | 2 |
2021 | 1 |
2022 | 1 |
2023 | 1 |
2024 |
4(5人*) |
上記は、養子と養親候補者がマッチングされた年度です。この後、同居を開始し適応期間を経て、裁判所で特別養子縁組の申立を行います。マッチングから裁判所での申立が完了するまで、1年~3年かかります。
*きょうだい委託を含む
ISSJで養子縁組が検討される子どもについて
乳児院や児童養護施設に入所している、特別な支援を必要としていたりと、養子候補となる子どもと生みの親には様々な背景があります。
年齢 | 0~9歳 |
背景 | 若年妊娠 予期せぬ妊娠 複雑な家庭環境(被虐待歴、産みの親の飲酒・薬物・犯罪歴など) 外国籍/無国籍 発達・愛着課題 医療的ケアなど |
※上記の表は子どもの全ての背景を記したものではありません。詳しくは、オリエンテーションで説明をしています。
養親の平均年齢
2015年-2022年度に養子を委託した養親(夫・妻)の、マッチング時の平均年齢は以下です。
2015年-2022年度(計7件)平均 | 37.9歳 |
グループオリエンテーション(オンライン)のご案内
ISSJでは養親希望者の方向けのグループオリエンテーション(オンライン・Zoomを使用)を奇数月(1月・3月・5月・7月・9月・11月)の第三火曜日(午前10:30~午前11:30)に開催しております。英語でご希望の方は偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の第三火曜日(午前10:30~午前11:30)にお申し込みください。参加費用は5000円で、クレジットカード/PayPal/銀行振込でお支払いいただけますです。ご参加を希望される方は、以下の申込フォームに必要事項をご記入ください。
※なお、祝日にあたる場合など日程が変更になることがあります。変更がある場合は、当ページ又はお申込み時にご記入いただくメールアドレスにお知らせいたします。
申込フォームご記入後、お支払いを完了しましたら申し込み完了となります。
オリエンテーション開催日までに、Zoomのリンクをお送りします。
ご不明な点がございましたら、ISSJにEメール(issj@issj.org)もしくはお電話(03-5840-5711、月~金の午前10時~午後17時)でお問合せください。
参考(外部サイト)
日本財団-全ての子どもに家庭をプロジェクト「養子縁組について」